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2025.08.19

生きたコミュニケーションの学びがここにはあります!


―レクリエーション活動援助法Ⅰ・Ⅱ授業前期レポートー 

東京立正短期大学では、現代コミュニケーション専攻、幼児専攻の全学生が2年次から「レクリエーション・インストラクター(日本レクリエーション協会公認)」の資格取得に向けた専門的な授業が受けられます。授業では、遊びの進行方法、安全管理、アイスブレイキング、ホスピタリティなどレクリエーション活動に必要な知識や技能について実践的に学びます。 

具体的には、まず、学生同士でレクリエーション体験をし、それらを振り返りながら、レクリエーション理論を学びます。次に、これらの体験もとに、子ども向けのゲームコーナーの内容を学生が中心に考えていきます。 

今年度は話し合いの結果、さかな・しゅりけん釣り/しゅりけん投げのゲームを実践してみたいといいうことになりました。ゲームの具体的な内容について計画を立て準備し実践してきました。 

それでは、授業の一環として行いました3つのレクリエーション実践(写真1,東京立正保育園 年長児向けのゲームコーナー/写真2.杉並妙法寺 夏のふれあい千日紅花祭り 子ども広場/写真3. 浴衣でぃ♥ Rittan夏祭り 子ども広場)について学生たちに紹介してもらいます。形式が不揃いの部分もありますが、学生の生きた声をそのまま届けたく、あえて大幅な修正を加えておりません。その点はご容赦ください。 

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写真1、東京立正保育園 年長児向けのゲームコーナー 

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写真2、杉並妙法寺 夏のふれあい千日紅花祭り 子ども広場 

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写真3、 浴衣でぃ♥ Rittan夏祭り 子ども広場 


1. 東京立正保育園 年長児向けのゲームコーナー 

本学の隣にある「東京立正保育園」の年長児を本学に招待して、ゲームコーナーの実践を行いました。 

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日時:2025年6月23日(月)13:00-16:10 

場所:本学 学生ホール 

スケジュール: 

13:00-13:45 会場設営①
       (受付/さかな・しゅりけん釣り/しゅりけん投げコーナーの設置) 

13:45-14:30 リハーサル
       (説明の流れや動線の確認) 

14:40-15:10 会場設営②
       (設置の位置やルールの一部変更/動線ラインの設置など) 

15:20-15:50 年長児来学・挨拶 

       ゲームの説明/開始 

15:50-16:10  ゲーム終了/年長児見送り 

       振り返り・片付け 

 

【準備から当日まで】 

当日は、学生ホールに実際にいきの会場に合わせた寸法をメジャーなどは使わずに自力で図ることに挑戦しました。寸法は、6月29日に行われる「杉並妙法寺 夏のふれあい千日紅花祭り」のサイズで作りました。作ってみて意外に大きいことを知りました。 

受付/さまな・しゅりけん釣り/しゅりけん投げコーナーの設置をし、流れや動線を確認し、学生同士(子ども役と学生役に分かれて)でリハーサルをしました。すると、説明がわかりづらいことや、ルールが難しいこと、スペースが狭いこと、景品のしゅりけんの不足などいろいろな問題点が見つかりました。 

その後、二手のチームに別れ、景品のしゅりけんがなくならないようたくさん手裏剣を作るチームとルールや設置場所の変更、子どもがスムーズに遊べるように導線を貼りなどを行うグループに別れ準備を行いました。  

 

【本番】 

学生の人数に比べて、たくさんの子供達が来場してくれました。現代コミュニケーション専攻の学生は、初めて子どもたちのふれあう学生もいたので、楽しさと不安とで、ソワソワしていました。 

いざ始まってみると思った以上に子ども達は素直にゲームを楽しんでくれました。本当に嬉しかったです。 

さかな・しゅりけん釣りは複数名でできるように作りましたが、しゅりけん投げは、1人ずつしかできない作りであったため、長蛇の列ができていました。 

さかな・しゅりけん釣りからしゅりけん投げ、またしゅりけん魚釣りと飽きずに繰り返しゲームをたのしんでくれる子ども達がたくさんいました。そんな様子を見て、こちらもたくさん元気をもらいました。 

ゲーム以外の待ち時間でも、子ども達とたくさんコミュニケーションがとり、いろいろなお話を聞かせてくれました。とてもいい時間となりました。 

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【振り返り】 

全体を通して、ゲームを通した子どもとのふれあいは、大変さよりも楽しい時間が多かった。6月29日の「杉並妙法寺 夏のふれあい千日紅花祭り」も頑張ろうと思え、次の機会が楽しみになりました。 

さかな・しゅりけん釣りに使うつりの紐が子ども達同士で絡まってしまうことがあり私達がどれだけはやく解けるか、あるいは、絡まないように準備すること、また、しゅりけん投げでは長蛇の列になってしまったので、説明をスムーズに行うことが課題として挙げられました。 

6月29日は室内ではなく屋外のテントでの実施のため、暑さ対策や雨天対策など大変なこともたくさんあるかと思いますが今回の練習を活かし頑張りたいと思えました。 

 

2. 杉並妙法寺 夏のふれあい千日紅花祭り 子ども広場 

杉並区にある妙法寺で開催された「千日紅花祭り」で子ども広場の運営をしました!! 
ブースを運営し、地域の子どもたちや保護者の方々と交流しました。 

 

日時:2025年6月29日(日)8:40-16:30 

場所:妙法寺境内 

スケジュール: 

8:40 短期大学集合、会場へ移動 

9:00 妙法寺到着・設営開始 

9:30 運営リハーサル 

10:00 子ども広場スタート 
    受付案内:来場者の受付、案内 
    さかな・しゅりけん釣り:ルール説明、タイムキーパー、誘導 
    しゅりけん投げ:ルール説明、得点確認、誘導 

16:30 イベント終了・解散 

 

【準備から当日まで】 

 授業の中で、東京立正保育園の子どもたちに協力してもらい、実際に遊びに来てもらい、実際に子どもたちと関わり、運営の経験をすることで、たくさんの改善点に気づくことができました。本番に向けて最終調整としてゲームのアレンジを行いました。 

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【本番(当日)】 

当日は天気も良く、とても暑い一日でしたが、多くの子どもたちや保護者の方に楽しんでいただくことができました。当日は、レクリエーションインストラクターの資格取得を目指す学生だけではなく、当日ボランティアとして参加してくれた学生と協力して、役割分担をし、シフトを組んで行いました! 

シフト以外の時間は、他のブースやお祭りを楽しみ、お客さんとして楽しみながらも、運営を行い、イベントの参加者と支える側の両方を体験することができました! 

活動の中で、状況に応じて臨機応変に行動し、楽しく活動することができました!! 

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【振り返り】 

係ごとの反省の記録を紹介します。 

<受付・案内> 
よかった点
  • 臨機応変
    *ステージの音量が大きく、机を挟むと声がきこえない。机を挟まず、横でやりとりした。しゅりけん投げがいなくて助っ人もした。
  • 塗り絵
    受付で時間をかけないと、しゅりけん投げや魚・しゅりけん釣りの周りが混み合ってしまう。その待ち時間をどうするか考えて塗り絵を選ぶ時間や好きなキャラクラーのお話をする時間にして間をつないだ。
改善が必要な点
  • 最初は多い。空いているときは周りの子どもに声をかけるようにした。
    12時、2、3時が混まなかった。
    屋台の出店時間が3時くらいまでのため、短時間の出店にしてもよいのではないか。
  • 受付の掲示わかりづらい。
    机の上に置く立札で「受付」というものを載せるとよりわかりやすくよい。
  • テーブルの角がとがっていた。角が子どもの顔とか目の位置だった。角を覆うようなものがあるとよかった。
子どもと関わっての気づき
  • 親がいたから伝わったが、小さい子でもわかりやすく説明する必要があると思った。ジェスチャーも交えて、説明するのは1つの方法かと思った。
  • さまざまな年齢層なので、年齢に合わせた対応が難しかった。事前に声かけの仕方をシミュレーションしておくとよい。
浴衣でぃに向けて(改良点)
  • 誘導はいらない感じであった。
  • 今回は、参加者数を数えていたので受付に2人必要だったが、それがなければ1人でも十分。
  • しゅりけん投げのビニールシートがすぐ取れてしまう。養生テープで止めたがひもの方が良かった。
  • しゅりけんなげの看板がなかったのでつくった方がよい。

 

<しゅりけん投げ>
よかった点
  • 熱中症ならずにおわれたこと。
  • 景品100点以上に配ることにしていたが途中から、みんなに配るようにしたこと。
  • ステージの音が大きかったが、やり方の説明できたこと。それができたのは何より子どもたちが最後まで話を聞いてくれたからだと思う
改善が必要な点
  • 景品をあげる100点は高すぎたので、もう少し低くするとよい。
  • 緊張でなげられなかった子どももいた。お手本を見せるなどやり方を具体的に説明してあげるとよいと思った。
  • 3歳くらいの子は点数をとるという意味があまり理解できないようだった。パンダのいるボードのダンボールに穴をつくり、入ったか入らなかったかがわかるようにすると(玉入れ方式)とみんな楽しめると思った。
  • ドラえもんが幅が狭かったので、時間があれば幅を広げることも検討する必要がある。今回は難しいので、下のボードくらいだけでも幅を広げてもよいかと思う
子どもと関わっての気づき
  • (子どもは)とてもかわいかった。みんな最後まで説明をきいてくれた。
  • はじめの説明だけでわからない子どもも、親や別のスタッフがもう一度説明することでわかってくれた
浴衣でぃに向けて(改良点)
  • 景品がしゅりけんだけだと女の子はあまり興味を持ちにくい。女の子向けの折り紙(ハートや花柄など)もあるとよい。男の子はキラキラ系も好きなので、キラキラ系の折り紙のプレゼントがあると喜ぶと思う

 

<さかな・しゅりけん釣り>
よかった点
  • 子どもが楽しんでくれた。
  • 保護者の方とコミュニケーションとれた。
  • 子どもの性格と年齢に応じて対応(ルール秒数変更)ができた。
  • (短大)1年生もボランティアで担当してくれ、協力してできた
改善が必要な点
  • 磁石がくっついてしまうことが多かった。それを無理やり、ひっぱってしまう子どもいたので、そうならない対策が必要だと思った(磁石がくっついたとき声をかけることや隣の子どもとの間を開けるなど)。
  • ブースが無人のときがあった。これはシフトの時間に担当のボランティアが戻ってこないことでそのような状況がうまれた。ただ、休憩時間でもテント付近にスタッフがいたので、助け合えてなんとかできたが、シフトの重要性を再確認しておくことが必要と思った。
  • 練習時間をもうけたとき、練習時間の途中に来てしまった子どもがいたとき、もういちど最初から説明しているうちに最初にきた子が勝手にはじめてしまった。タイミングそろえるのが難しかった。スタートを合わせるために、遅れてきた子どもは、次の会で行うように、待っててもらえれば混乱はさけられたかと思う
子どもと関わっての気づき
  • 思ったより楽しんでくれた。同じ目線に立つと会話できることに気づいた。
  • さまざまな子どもがいる同じ輪のなかで、一律の指示をして理解してもらうことは難しいと感じた。
  • ハイタッチしてくれる子どももいてうれしかった。
  • 笑顔と可愛さが給料(ご褒美)みたいだった
浴衣でぃに向けて(改良点)
  • 無人の時間なくすシフトを組む必要がある。
  • しゅりけんどうぞのところ(プレゼントコーナー)に、ゼリーが置いてあった。小さな子どもがそこに手を出していた。誤って食べてしまったら大変なことになることもある(アレルギーや誤飲など)。机の上が汚いのできちんと片付けておくことが必要。ゴミ箱がなかったので設置をしておくべきだった。何よりも、さわっちゃいけないものを置いておかないようにしておくことはとても大切。子どもへの指示はよかったからこそ、その部分も気に掛けることが必要。
  • しゅりけんをあげる基準を再検討が必要。たとえば、得点カードを使い、2つのコーナーの体験をしたらしゅりけん1つプレゼントなど

 

3. 浴衣でぃ♥ Rittan夏祭り 子ども広場 

これまでの経験を活かし、本学の毎年恒例の行事、浴衣でぃに、子ども広場に「ゲームコーナー」を出店しました。浴衣でぃは学生と教職員が1日浴衣や甚平を着て過ごせる日です。浴衣の貸し出しもしてくれ、ボランティアの方が着付けもしてくれるので、学生はみんな浴衣姿に変身して授業を受けます。放課後は、父母会、教職員、学生有志の出店による夏祭りが開催されます。もちろん留学生も参加します。当日は東京立正保育園の園児とその家族も招待して大賑わいになります。イベントを通して、さまざまな人と交流を通してコミュニケーションの方法を楽しく実践的に学んでいくことができます。 

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日時:2025年7月8日(火)16:10-18:20 

場所:本学301教室 

スケジュール: 

16:10―準備・セッティング 

16:30―開始 
    受付案内:来場者の受付、案内 
    さかな・しゅりけん釣り:ルール説明、タイムキーパー、誘導 
    しゅりけん投げ:ルール説明、得点確認、誘導/景品配布 

18:00―終了・片付け 

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<準備から当日> 

妙法寺の反省点で、景品はしゅりけんだけで種類がなく、楽しめる要素が、少なかったため、今回は花やヒヨコ、ロケット等の折り紙のバリエーションを増やすことで子どもたちが好きな折り紙を選べるようにしようとなりました。みんなで協力して一生懸命折り紙でさまざまなものを作りました。 

また、小さい子ども用のしゅりけん投げの的が板状だったので点数が入っているかどうかわらず、楽しんでいる様子が見られなかったことを改善すべく、点が入ったとわかりやすいように穴の開いた箱状の的等の子どもたちにとってわかりやすいものに作り直しました。 

 

<本番> 

投げる用のしゅりけんを事前に用意していましたが、予想より多くの子どもたちが来場し、対応が難しくなってくるという問題が発生しました。投げる距離の選択肢を減らしたり、複数人同時に行えるようにしたり、競い合えたりするなどの新しい楽しみ方を作ることで対処しました。 

さかな・しゅりけん釣りも大賑わい。待ち時間を削るために、多くの子どもを一斉にできるように竿をふやしたり、説明を簡略化したりして対応しました。 

準備に折り紙の数を増やしたことにより子どもたちが好きな折り紙を選ぶことができたようでした。嬉しそうに折り紙を選んでいる姿がいまでも目に焼き付いています。 

全体的に子どもも楽しくゲームをしている様子でした。本当に喜んでくれてよかったです。 

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<振り返り> 

段ボールが踏みやすい位置にあり、潰れるなどの事故がありましたが何とか形を整えることが出来、以降も続けることが出来ました。

東京立正保育園の子どもを招き実践を踏まえて、妙法寺のお祭りでの出店を経験し、改善に改善を重ね、浴衣でぃに臨むことができました。

多くの人数が来た際の臨機応変の対応も徐々にできるようになりました。子どもの目線に立ち、一緒に楽しむために何が必要か体験を通して知ることができました。 

景品の折り紙のバリエーションを増やすことや、しゅりけん投げを年少児でも楽しめるように工夫したことなどは、子どもとふれあいが子どもの発達や興味・関心に合わせてアレンジした結果、うまくいったのだと思いました。 

 

今回のような授業と関連させたボランティア活動を通しら事前準備の大切さや、現場での臨機応変チームで協力する力を実践的に学ぶことができました!! 

 


学生の活動レポートはいかがでしたか? 

私は教員として、これらの記事を読み、「東京立正短期大学は少人数。だからこそ、無理なく楽しくコミュニケーションの方法を学ぶことができる」と強く感じました。今回の実践では学生たちはPDCAサイクルでレクリエーション活動を実践し、学生同士、参加者と、つながりを深め、広げていきました。レクリエーション(遊び)はコミュニケーション能力を高めることにつながることを、改めて学生たちから教えられました。何より今回の実践ができたのは、ご協力いただきました東京立正保育園をはじめたとした地域のみなさまのおかげです。本当にありがとうございました。

(前嶋元) 

 

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現代コミュニケーション学科(2年制/共学)

〇現代コミュニケーション専攻
 心理コース/ビジネスコース/観光コース

〇幼児教育専攻
 ※2年間で保育士資格と幼稚園教諭2種免許の
    ダブル取得が可能です。
 ※児童厚生2級指導員の資格も取得可能です。

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