幼教専攻ブログ

保育士資格のための必修科目「子どもの健康と安全」の授業では、子どもの安全で健全な保育環境を整えていくための知識と技術について学びます。

12月2日の授業では、子どもの体調不良時の対処などについて対面で演習を行いました。

 

心臓マッサージ

保育現場では、乳幼児の午睡時に呼吸確認が行われています。

授業では、乳幼児突然死症候群の発症やうつぶせ寝による窒息を想定した心臓マッサージを体験しました。乳幼児の心臓の位置、心臓マッサージの回数やテンポについて確認した後、赤ちゃんの人形を使って練習をしました。

誤嚥の応急処置

子どもは物を手で触ったり口に入れたりして大きさや硬さなどの感触を覚えていきます。しかし、時として危険な物を口に入れてしまうこともありますので、保育現場では子どもの口に入るような小さなものを遠ざける必要があります。万一、飲み込んでしまった時の応急処置として、背中を叩いたり抱っこの姿勢から胃部をぐっと引き寄せたりして、吐き出させる方法の練習をしました。

 

エピペンの使い方

保育現場でアナフィラキシーが起きた場合、速やかに医療機関への救急搬送が必要ですが、緊急時は保育士がエピペンを使用する可能性があります。いざというときに正しくエピペンを使用するために練習用のエピペンを使った注射の体験をしました。

 

汚物処理（清掃と消毒）

これからの季節に流行するノロウイルスによる急性胃腸炎などを想定した清掃(主に吐物処理) と消毒法を体験しました。ビニール製エプロンと手袋を手早く装着した後、吐物に適切な濃度に希釈した次亜塩素酸ナトリウム（商品名：ハイターなど）を吹きかけ、ペーパータオルで拭きのばさないよう手早くまとめます。処理が終わった後は、エプロンと手袋の外側に触れないよう外し、コンパクトにまとめてビニール袋に捨てる練習をしました。

 

手指消毒確認

最後に、普段の手洗いが正しく行われているか、専用ローションと紫外線ランプによる確認を行いました。コロナウイルスの出現により以前よりもしっかり手洗いができていますが、それでも爪の周りや手のひらや指のしわには洗い残しが見られ、手洗い後の自分の手を見た学生たちは驚いていました。

 

「子どもの健康と安全」では、子どもの健康と発達、発育が健全に進むために不可欠な『安全な保育環境』と『人的・物理的支援』に関する知識と技術の獲得を目指しています。保育士を目指す学生の皆さんは、日常生活の中で、子どもの事故や流行している感染症についてのニュースに注意深く目を向けて情報収集をしましょう。またアレルギーや様々な疾患、自分や周囲の人の健康状態にも気をつけて、いざという場面では授業で学んだことを実践できるようにしましょう。　　

「子どもの健康と安全」担当　手塚和美

 

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