2019.12.23
「東京おもちゃ美術館」へ訪問調査!
12/15(日)の午後に、専攻科科目「保育インターンシップ」の授業の一環で、東京おもちゃ美術館へ学生と教員で訪問しました。
訪問の目的は 東京立正保育園の実態調査(子どもの姿、保育者の願い) ※ツイッター参照 を踏まえて、「子どもにとってのより良い保育環境作りのヒントを得ること」が目的です。
今回の講師は、「東京おもちゃ美術館 副館長 石井今日子先生」です。はじめに見学のポイントをお話していただきました。
《見学のポイント》
- おもちゃ美術館の全体を見る
- 日本製(made in Japan)のおもちゃが、普段よく見るおもちゃと、どのように違うか見る
- 自分の「いいなと思ったおもちゃ」、これは「いまいちと思ったおもちゃ」を探す
- 子どもに人気のおもちゃを探す
・どうやって遊んでいるか? 親子の関わりにも目を向ける(保育者と違うところ) - おもちゃ学芸員(赤いエプロン)の方と話をしてくる
●いざ、館内見学&体験を通した調査へ。
(以下学生の調査記録より抜粋)
《全体を通して気づいたこと》
- それぞれの遊びで仕切られている。/1つ1つ、部屋によって雰囲気がちがくてあきずに楽しめる。
- 天井が低い
- 五感にうったえる(ざる、お金)/音・五感にうったえる。
- 遊び込める。
- 壁付け(違う世界)
- ルール説明が書いてあるからわかりやすいここに見出しが入ります。
- 子ども向けの設計だから自分たちで見つけて触れやすくなっている。
- 部屋が暗め/照明は暗めで落ち着く空間。/優しい照明なので、落ち着いて過ごせる。
- 説明がほとんどいらないコミュニケーションゲーム
- 0~1歳児も過ごしやすい場(木育広場)がある。(親も安心)
《おもちゃについて》
- 木で作られているものが多い/気の玩具が多い/木の玩具が多い
- 木だと丈夫/壊れにくい
- 色もあったかみのある色/ふんわりとした色合い/やわらかい色合い
- 大人も一緒に楽しめる
- 小学生でも楽しめる
このように、様々な気づきがあったようです。
子どもに混ざって、無我夢中で遊びに熱中する姿がありました。
●館内見学&体験調査を終えて、次は石井先生との情報共有&講話です。
情報共有では、上記の調査記録の内容等が報告されました。
それらを踏まえて、石井先生から次のようなお話がありました。
《学生の講話記録より一部抜粋》
- 都内の病院などへおもちゃを持っていっている。とにかく遊べる物や場所が少ないから。
- 医療機器の小型化や技術の向上で、医療的ケアが必要な子どもが家に帰れるようになった。医療的ケアが必要な子、障害の子が幼稚園、保育園になかなかいけない。こういう子をおもちゃ美術館の休館日に招待している。
- あそび(おもちゃ)は子どもの生活に彩りを与えてくれる。そのためにはおもちゃづくり、空間づくりのヒントは保育園以外の関係者の考えも必要となっている。
- おもちゃ美術館では、環境づくりは、美大を出た人、作家さん、木の椅子をつくる職人、学校の教材を作っている人など保育の目線ではない人がかかわっている。
- 健常の子の発達を知ることは大事。しかし、それにばかりこだわりすぎないことも大切。(対象年齢を気にしすぎない)
- その子らしいおもちゃを見つけられるとよい/その子が好きな玩具を選ぶ/自分でみつけて遊ぶ体験は重要。/自らみつけたものだから集中して遊べる。
- 非認知能力とは、テストでは測れないもの。幼児期はこっちのほうが大事。がんばること、人と関わる力、感情コントロールなどは子どものとき(幼児期)にこそ育つ。育てるために「遊び」は重要。
- 遊びの三項関係(対象物(おもちゃ)、ひと(パパ、ママ)、子ども):子どもは「ひと」と「もの」との関わりのなかで成長していく。
- おもちゃを通して親などとのコミュニケーションがとれたり、思い出が残ったりすることが大事(おもちゃを一つのツールとして)。
- 受容的、共感的にかかわることで、信頼関係ができていく。(子が手を伸ばすおもちゃを見て、親も笑顔になる。「見てー」に対して「笑顔」で応える。そんな関わりは大切。)
これらのお話と館内見学を通して、
- そう簡単にはおもちゃは作れないこと
- 子ども一人一人を知り、子どもを知っている人の様々な思いが結集して、はじめて、子どもにとってより良い環境になること
- 館内のスペース全てを子ども目線で作ることで遊び込める環境になること(おもちゃの部屋ごとの特徴、置き方、見せ方、照明、丈夫さ、色合い、素材など)
など 深い気づきを得たようで、保育園に何が提供できるか、考え込んでしまいました。
すると、石井先生から1つのコーナーを提案し実践するのでも良いのではないかとアドバイスをいただきました。
12/20の授業ではアドバイスを受けて1コーナー(工作&遊び)の検討をしました。試作品を作りながら準備をする学生の姿がありました。
1月に保育園で実践します。実践後のカンファレンス(振り返り)では石井先生にも来ていただきます。
東京立正保育園の子どもたちと先生方、東京おもちゃ美術館の石井先生にはお世話になります。
果たしてどのような実践になるのか、ワクワクドキドキです。
石井先生、お忙しいなか、貴重な機会を作っていただきありがとうございました。
前嶋
★りったんの幼児教育★
●東京立正短期大学では、少人数教育により、多様な問題に対応できるコミュニケーション能力の高い保育者を養成しています。
●2年間に5回ある実習(幼稚園実習①、保育実習Ⅰ、幼稚園実習②、施設実習Ⅰ、保育/施設実習Ⅱ)に参加し、自分の目指す保育者像を明確にしていきます。
●就職内定率は100%です。
●専攻科に進学し、3年間で保育士資格を取得することも可能です。
現代コミュニケーション学科(100名/共学)
〇現代コミュニケーション専攻
心理コース/ビジネスコース/観光コース
〇幼児教育専攻
※2年間で保育士資格と幼稚園教諭2種免許の
ダブル取得が可能です。
※児童厚生2級指導員の資格も取得可能です。
〒166-0013 東京都杉並区堀ノ内2-41-15
TEL 03(3313)5101
FAX 03(5377)7641