2026.10.19
実習で見つける「自分らしい保育観」
本学では、毎年11月に、1・2年生がそれぞれ保育所・幼稚園・施設での実習に取り組みます。
実習は、授業で学んだ知識や理論を実際の現場で確かめ、子どもたちや保育者との関わりを通して、自分なりの保育観を育てていく貴重な機会です。
保育観とは、一言でいうと「保育において何を大切にしたいのか」という価値観や考え方のことです。子どもの育ちをどのように捉えるのか、保育者はどのように子どもと関わるのか、どのような環境をつくるのか。こうしたことについて、自分なりの考えを持つことが、保育観を育てることにつながります。
そして、この保育観は、就職先を選ぶ際にも非常に重要になってきます。
たとえば、「子どもには自ら学び、成長する力がある。だからこそ、子どもたちが自分で選んだり、考えたり、工夫したりできる環境をつくることが大切だ」という保育観を持っている学生がいたとしましょう。
この学生は、子どもの自主性や主体性を尊重し、子どもが自分で考えて行動できるように、「見守る」「待つ」「任せる」「ゆだねる」といった関わりを大切にするようになるでしょう。子どもがすぐに答えを見つけられなくても、保育者が先回りして教えるのではなく、子ども自身が試行錯誤する時間を保障しようとするかもしれません。
しかし、登園から降園まで、保育者が計画した活動やプログラムが細かく組まれ、子どもが自分で遊びや活動を選ぶ余地が少ない園に就職したら、どうでしょうか。自分が大切にしたい保育と、園が実践している保育との間に違いを感じ、戸惑うことがあるかもしれません。自分の考えを保育に生かす機会が少なく、思うように力を発揮できないと感じることもあるでしょう。
一方、子どもの自主性や主体性を尊重し、子どもが自分で遊びを選び、試行錯誤しながら学んでいくことを大切にしている園であれば、自分の保育観を生かしながら、いきいきと働くことができるかもしれません。
もちろん、保育者として働くうえでは、自分の保育観だけを大切にすればよいわけではありません。園の理念や方針を理解し、同僚と協力しながら保育をつくっていくことも大切です。また、さまざまな保育に触れることで、これまでの自分の考えが変わったり、新たな視点を得たりすることもあります。
だからこそ、実習では、目の前の保育を経験するだけでなく、「自分はどのような保育を大切にしたいのだろう」「なぜ、そのような保育をしたいと思うのだろう」と、自分自身に問いかけてみてほしいと思います。
実習先の保育を見て、共感することもあれば、疑問を感じることもあるでしょう。その一つひとつが、自分の保育観に気づくきっかけになります。
実習は、保育者としての技術を身につけるだけの機会ではありません。さまざまな保育に触れ、自分が大切にしたいことを見つめ直し、将来どのような保育者になりたいのかを考える機会でもあります。
ぜひ実習での経験を通して、自分なりの保育観を少しずつ育てていってほしいと思います。そして、その保育観を手がかりに、自分らしく成長していける職場を見つけてほしいと願っています。
幼児教育専攻 鈴木健史
●東京立正短期大学では、少人数教育により、多様な問題に対応できるコミュニケーション能力の高い保育者を養成しています。
●2年間に5回ある実習(幼稚園実習①、保育実習Ⅰ、幼稚園実習②、施設実習Ⅰ、保育/施設実習Ⅱ)に参加し、自分の目指す保育者像を明確にしていきます。
東京立正短期大学
現代コミュニケーション学科(2年制/共学)
幼児教育専攻
[2年間で幼稚園教諭二種・保育士・児童厚生二級指導員取得可能]
現代コミュニケーション専攻
(ビジネスコース・観光コース・心理コース)
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