現代コミ専攻ブログ

前期に開講された「地域研究A」の一環として、8月26日（月）～29日（木）に沖縄戦跡ツアーを実施しました。
受講生9名が参加し、前半の2日間は戦跡をめぐって平和学習を行い、後半の2日間は自由行動として観光やレジャーを楽しみました。
心配された台風の影響もなく、充実した4日間を過ごすことができました。

初日は、お昼ごろ那覇に到着し、「くくる」さんで沖縄そばを食べ、嘉数高台公園へ。
嘉数高台公園では、沖縄戦の上陸地点から激戦となった嘉数高地を見渡すとともに、住宅地の中にある米海兵隊の普天間飛行場も見学しました。

2日目は戦跡ツアーのハイライト。
沖縄戦の上陸地点である読谷村から、最後の地である南部戦跡まで、一日かけて回りました。

午前中は、読谷村で地元唯一のガイドである知花昌太朗さん（知花昌一さんの息子さん。
ガイドを希望される場合は nugaya174@gmail.com まで）の案内で、シムクガマとチビチリガマを見学しました。
ガマは自然の洞窟で、沖縄戦の時には住民が避難場所として使いました。
シムクガマに避難していた住民はみんな助かったのですが、チビチリガマでは半数以上の方が亡くなりました。
詳しくは読谷村観光協会ホームページ（https://www.yomitan-kankou.jp/tourist/watch/1611319972/）をお読みください。
知花さんのお話で印象的だったことは、教育の大切さと、その裏返しとしての欺瞞性です。チビチリガマで多くの住民が死を選んだのは、欺瞞に満ちた皇民化教育を受け入れ信じていたからです。
現在においても、多数意見に流されることなく真実を見極めようとする姿勢を大切にしなければならないと改めて心に刻みました。

お昼はA＆W（沖縄のハンバーガーチェーン）で食べ、沖縄戦の流れに沿って徐々に南下し、沖縄戦最後の地となった糸満市の南岸まで移動しました。
ここでは、ひめゆり平和祈念資料館（https://www.himeyuri.or.jp/）と平和祈念公園を見学しました。
ひめゆり学徒隊は本学の学生と近い世代の女子学生なので、皆熱心に館内の資料を読んだり映像を見たりしていました。

最後は平和祈念公園の南岸を見学。
南岸まで追い詰められた人々が逃げ場を失い多数の命が奪われた地です。
今はきれいな海と青空に囲まれていますが、当時の人々がどのような気持ちでこの海を見たのか、思いをはせながら平和への誓いを新たにしました。

3日目は自由行動。
みんなで一緒に行動することになり、午前中は恩納村のナビービーチ（https://www.nabee.info/）で海水浴。
学生たちは、泳いだり海岸で貝を拾ったり、きままに時間を過ごしていました。
バナナボートでは、いろいろな所に連れていってもらったようですが、誰も落ちずに戻ってきました。

午後は、本部半島の先にある美ら海水族館（https://churaumi.okinawa/）までドライブしました。
学生のOさんは、高校の修学旅行時に美ら海水族館で迷子になったと言っていましたが、今回はそのようなこともなく、皆無事に戻ってきました。

4日目は、飛行機の出発時間までは自由行動。
日中は各自お土産を買ったり、免税店に行ったり沖縄ワールドに行ったり、それぞれの過ごし方をしていました。

問題は、果たして飛行機が飛ぶのか、飛んだとしても定刻どおり羽田に着くのか。
サンサンと名前だけは可愛い台風10号が迷走し予断を許さない状況でした。もっとも、学生からは、もっと沖縄にいたいから欠航になってほしいなどと不謹慎な発言もちらほら聞こえてきました。
実は私も、飛行機が遅れると、羽田についてもそこから家に帰れなくなってしまうので、それならいっそ欠航になってほしいと思っていました。
結局全て杞憂に終わり、飛行機は何事もないかの如く定刻どおり飛び、無事東京に帰ってきました。

あっという間の4日間でしたが、大いに学び大いに遊ぶ有意義な日々を過ごすことができました。
授業以外であまり接点のない学生たちも4日間ですっかり打ち解け仲良くなっていました。
次年度は9月に実施する予定です。

 

（地域研究A担当：東浩一郎）

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